第5回ロードテスト<ニューヨークのストップ&ゴー>(7月8日)
結論を先に言ってしまうと、「こんな渋滞、昔の東京でも見たこと無い!」です。
ニューヨークとニュージャージーを結ぶトンネルを通るだけで、行きは1時間弱、帰りは52番街を午後の6時半に出て、8時の時点でもトンネルの入り口にさえたどり着けず、まだ、4番街あたりで青信号一回につき1台通過といった具合にノロノロと前に進んでる状態。
結局トンネルを抜けられたのは、2時間後でした。
昔の東京でもこんなひどい渋滞は見られなかったような気がします。これが天下の自動車国、アメリカの顔ともいえる都市での実状でした。
まあこの渋滞は、マンハッタン島という特殊な事情もあります。
郊外のベッドタウンや衛星都市からは必ず橋かトンネルを通らなければならず、しかもニュージャージー側は船を通すためにトンネルのみとなっているのです。
地理的な問題ですからある程度は仕方ないでしょう。
それでも片側2車線の古いトンネルでは巨大都市ニューヨークには役不足なのは明白です。
ただ、それ以上に今回感じたのは、失礼ながらアメリカ人の運転が実に“せこくなった”と言うことでしょうか。
延々とトンネルへの入り口への合流待ちで並んでいる車の列に、がんがん別の車線から割り込んでくるのです。
大多数のアメリカ人の名誉のために、もちろん正しく並んでいるドライバーの方が圧倒的に多いことを書き加えておきますが、それにしても平気で割り込むドライバーに唖然としました。
これがかつては「制限速度を守って、淡々と走る」的なイメージのアメリカ人だったとは思えない、まるで朝夕の通勤ラッシュの報道でおなじみの東南アジアの通勤渋滞を彷彿とさせる、右往左往状態です。
前にも書きましたが、アメリカの車自体がスケールダウンしたとともに、確実に運転の方もスケールダウンしてしまったようです。「車のサイズがせこいと、運転もせこくなる!」理論とでも申しましょうか!?
まあ、ニューヨークの渋滞は特殊な例ですが、基本的にはアメリカを横断して全般的に感じた“せかせか感”に通ずるところがあります。
確かにトンネルとは関係ない通過車線側からトンネルへ側の車線変更を規制しているわけではないみたいなので、法律を守る基本的な姿勢自体が無くなってしまったわけではないのでしょうけど……。
こんな渋滞名物のニューヨークで、プリウス号は威力発揮でした。
停車時にエンジンをカットオフする仕組みが特に効いてくるのです。
また、音が静かなことも環境問題にとっては、とても重要なことを実感しました。
ニューヨークのドライバーの皆さん。プリウスに乗り換えてゆったりした気持ちで走りましょう!
明日はいよいよECO-MISSIONのゴールです。
今日走り回ったマンハッタン島の南に位置するバッテリー・パークに、スタッテン島からフェリーで到着する、というカタチにしました。
やはりゴールは自由の女神でしょう。 |