夕方、ツバメが帰ってくるのを取材に行ったときのこと
ツバメの撮影にホテルを出発した途端、バケツをひっくり返したような大雨。 車の中で、ニュー・オルリンズの滞在がもう一日延びる事を覚悟しました。
ところが、日没の時間が近づくにつれ、小雨となり、雨雲が切れ始めました。 そうすると、どこからともなくツバメが集まり始めます。 しかし、ずっと高い空を飛び回るだけで話に聞いたほどではありません。 フェンスの効果もとてもあるように見えません。
昼間インタビューしたカーライルさんが、奥さんを伴ってやって来ました。 我々の不安をよそに彼だけが何故か自信ありげです。
雨は完全に上がりましたが、太陽はどんどん傾き、辺りも次第に暗くなってきます。
そして、誰かが合図したかのように、わずかに空に明るさが残る午後8時5分を境にして、 どんどんツバメが集まってきました。
橋のわずかな段差をねぐらにしようと、 ちょうどフェンスの下あたりに群がります。 いつの間にかやって来た取材の人たちも驚いていました。 カーライルさんは、そんな私たちに満足げでした。
そんなツバメの空中乱舞は、15分ほど続き、それぞれの寝場所を見つけたツバメたちは、 静かに眠りにつきました。
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