風車のあるキャンプ場

遠州灘に注ぐ天竜川の河口にある竜洋海洋公園には、使用電力のすべてを風力発電による自然エネルギーで賄っているオートキャンプ場がある。6基の風車が敷地を取り囲むように建っているのでどの方角を向いても視界に入り、ただ眺めているだけでも飽きることがない。海風を受けてゆったりと回る風車が、一生懸命に電気を作る「けなげ」な姿に心が癒されるのだ。のんびりとした風車だが、最大発電量は年間4,000万kwhと、一般家庭9,000世帯分にも相当する。管理棟にあった資料によると、支柱の高さは80m、ローターの直径90m、発電ユニットが入っている「ナセル」というケース部分は大型バスと同サイズ。風車のそばへ行ってみると、その大きさに閉口する。

磐田ウインドファームの風車

海風に吹かれてゆったりと回る磐田ウインドファームの風車

芝生サイトでくつろいでいる若いファミリーに話を聞くと、「このキャンプ場が気に入ってよく来るんですが、設備も整っていて快適ですね。風車を見ていると、ちょっと環境の事とか気になります。普段の生活に戻っても、電気や水を無駄使いしないとか、ごみを出さない工夫をしようとか。そんな事を考えるよいきっかけになると思いますよ。」風車は発電能力だけでなく、人の心を浄化するパワーがあるのかも知れない。

新築されたばかりのコテージに宿泊したが、駐車場にはアース付コンセントが付設されていて、プリウスPHVを充電する事ができた。近い将来、日本中の住宅でこんな光景が見られるようになるのかも知れない。風車が発電してくれた自然エネルギーを満タンにして、竜洋海洋公園のキャンプ場を後にした。

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