エコミッション@韓国は限られたスケジュールのなかで各都市を巡るため、移動にはもっぱらハイウェイを利用しているが、時間の隙間を見つけて一般道へ降り、韓国の伝統的な風景に触れる“寄り道”をした。
韓国の一般国道の路線番号は南北方向は奇数、東西方向は偶数に統一されていて分かりやすい。
半島南東部の慶尚南道(キョンサンナムド)天王峰山脈を東西に横断する12号線(これは東西方向なので偶数路線)を進み、深い緑に包まれた咸陽で町道に降りると、エネルギッシュな都市部の喧騒とは真逆の、穏やかな韓国の原風景が広がっていた。
山清郡南沙芸談(イェダム)村は韓国で最も美しい村とも言われ、天王峰山脈の山々を四獣[虎(とら)・豹(ひょう)・熊(くま)・羆(ひぐま)]に、集落を流れる2つの河川を清瀧、白虎になぞらえ、これら全ての神々が共に暮らす“天恵の楽園”と称される豊かな自然と伝統が温存された場所だ。
また、村の中心にある書院で学んだ若者の中から多くのソンビ(学者)を輩出した学問の故郷としても知られているという。
熊石峰(ウンソクボン)を望み、韓国名水百選に名を連ねる渓谷仙女湯(ソンニョタン)水系の清流が集落の脇を流れている。この自然豊かな山間部に古色蒼然とした美しい古民家が立ち並び、数百年の歴史を今に伝える。
うねるように続く美しい石垣に守られた書院を中心に、路地が迷路のように張り巡らされ、伝統的韓家の集落は、時間が止まったかのような静寂に包まれていた。
南沙イェダム村ではグリーンツーリズムにも積極的に取り組んでおり、伝統的な韓家に宿泊しながら、農作業やトレッキング、季節には特産の干し柿作りを体験できるプログラムを用意している。まさにトヨタ自動車が提案する、町とムラを繋ぐWEBコンテンツガズームラの韓国版だ。
韓国旅行を考えている方はこの“韓国一美しい村”に立ち寄って見てはいかがだろうか。
山清郡南沙芸談(イェダム)村公式サイト
http://yedam.go2vil.org/(韓国語)
カテゴリー: ECOMISSION2014,光州,大邱,韓国
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