8月 25日 2012

千坊山から象鼻ヶ岬を望む

千坊山から象鼻ヶ岬を望む

瀬戸内海へ小さく突き出した象鼻ヶ岬は、沿岸流や波浪によって運ばれた砂が海岸から細長く突堤状に堆積してできた「さし(砂嘴)」で、“象鼻”という名の通り、先端が巻き込むようなユニークな地形だ。周防の天の橋立とも呼ばれ、先端付近の峨嵋山一帯には、国指定の天然記合物暖帯樹林が生い茂る。落ち葉など森の養分が海へと注ぎ、豊かな漁場を育む「魚つき保安林」にも指定されている峨眉山自然研究路を、光市環境部の清水さんに案内していただいた。

路傍には四国八十八ケ所ゆかりの弘法大師像が立ちならび、室積象鼻ヶ岬八十八ケ所霊場としても親しまれ、象眼水井戸、室積台場、海蔵寺、光峨嵋山護国神社、杵崎神社等の歴史的建造物とともに手厚く保護されている。

森に包まれた室積象鼻ヶ岬八十八ケ所霊場

森に包まれた室積象鼻ヶ岬八十八ケ所霊場

大部分が岩塊の峨眉山は、樹皮がなめらかな暖地性植物に覆われていた。岩の窪みに堆積した薄い表土で発芽した樹木が岩の割れ目に根を張り、しがみつくように岩ごと抱え込む独特の樹形が印象的だ。急斜面の崖を下って海岸へ出ると、森から滑り落ちて漂着した流木が多いが、いわゆる“ゴミ”は見当たらない。水はどこまでも澄み渡り、波打ち際で悠々と遊ぶ30センチ程のチヌ(黒鯛)の姿が見えた。初夏の大潮前の夕方、一斉に海岸へ押し寄せて産卵するクサフグに覆い尽くされるという象鼻ヶ岬鼓ケ浦、別名「ふぐの海」を守るため、市民総出で海岸清掃を行ない、美しい海を守っているという。

クサフグ産卵地のひとつ鼓ヶ浦

クサフグ産卵地のひとつ鼓ヶ浦

ドライブコースとして人気の緑豊かなコバルトラインへ向かった。自然林を抜けるワインディングロードを駆け上がると、萩の平展望台からの眺望はまさに絶景。素晴らしい晴天にも恵まれ、眼下には象鼻ヶ岬、豊後水道を挟んで、右に九州の国東半島、左には四国の佐多岬を一望する。しばし絶景を堪能して市内へ戻る途中、道路にウリ坊が出てきた。減速して様子を見ていると、戸惑いながらも興味深そうにすぐ側まで近寄って来た。下りではエンジンが稼働せず静かなプリウスPHVの恩恵なのかも知れない。

千坊山でウリ坊が近寄って来た

千坊山でウリ坊が近寄って来た

光市では「人と自然がきらめく美しいまち ふるさと“ひかり”」をテーマに環境保全取り組み、単に自然環境を守るだけでなく、地域社会との共生に努めている。市民から図案を公募して作った「もったいない風呂敷」は、買い物時のエコバッグなど、さまざまな用途に活用できると好評を得ている。市内のスーパーマーケットで使い方を見せていただいたが、なるほど大きめのサイズで使い勝手が良さそうだ。ここでちょっと嬉しい発見があった。エントランスに設置されたリサイクルBOXにペットボトルや発砲トレーが頻繁に持ち込まれ、光市民の環境意識の高さを垣間見る事ができた。

エコバックにもなる「もったいない風呂敷」

エコバックにもなる「もったいない風呂敷」

明日は光市が環境への取り組みの一環として毎年行なっている「ひかりエコフェスタ2012」が開催されます。
プリウスPHV(エコミッション号)も展示されるので、お近くの方は是非遊びにお越しください。

エコミッション2012@山口県光市室積海岸



カテゴリー: エコミッション2012,山口県光市

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