訪れる季節ごとに表情を変える並木の美しさが魅力的な“杜の都”仙台。この数日で秋の気配がしっかりと感じられるようになり、郊外へと伸びる街路樹が薄く色づき始めている。この旅をスタートさせた頃には残暑が厳しい東北だったが、今朝は一枚余計に羽織らないと体調を崩しそうな程だ。
環境とエネルギーの事を子供たちにも分かりやすく学んでもらおうと東北各県で開催してきた「トヨタ飛行船エネルギー教室」もいよいよ最終回を迎える。ラストバッターを飾る仙台市立市名坂小学校は仙台のベッドタウン泉区の児童数急増で8年前に開校した新設校で、学校長の菊池健先生も今年4月に着任したばかりのフレシュな小学校。
まるで新築のように真っ白な校舎が建つ敷地内へ入り、駐車スペースにプリウスPHVを停めると途端にパラパラと雨が降ってきた。プリウスPHVの充電プラグは雨水が入らないように工夫されており、多少の雨でも充電可能なのだが、昇降口前の広い軒下のおかげで濡れずに作業できるのは嬉しい。準備が整ったところで校長先生に“プラグイン”をお願いすると快く引き受けていただいた。先生はプリウスPHVに強い関心をお持ちのようで、充電&給電の方法や時間、走行性能など様々な質問がテンポ良く飛び出す。その後、体育館でフライト準備をしていた飛行船にも質問の嵐。これほどまでに旺盛な好奇心と、少年のような眼差しを持ち合わせた菊池校長先生の元で学ぶ子供たちは、さぞかし楽しく有意義な小学校生活を送っているに違いないと思った。
飛行船「エコミッション号」のラストフライトで幕を開けた「トヨタ飛行船エネルギー教室」も最終回とあってスタッフ全員の気持ちはヒートアップし、それに応えてくれた子供たちとの協働作業で大いに盛り上がった。授業の最後にミニ飛行船のラジコンをプレゼントするサプライズもあったが、一番喜んでくれたのは校長先生だったのかも知れない。
これまで沢山の学校を訪問してきたエコミッションだが、給食時間になると漂ってくる美味しそうな香りに、“いつか、あの懐かしい給食を食べてみたい”と思っていた。そこで、最後のチャンスかも知れない今回の学校訪問前日、無謀にも「子供たちと一緒に給食が食べたい!」と、わがままな願いを申し入れていた。教頭先生から「今日は8人分の給食を用意していますよ」と嬉しいお言葉。そして夢が叶い、待ちに待った給食時間がやってきた。教室に入ると子供たちの視線が集まり、まずは自己紹介。
「今日の給食時間だけエコミッション小学校から転校してきた、ACPのおじさんです。お友達になってください。」
ワハハハと大声で笑う子供たちの笑顔がたまらない。給食当番さんの盛り付けも終わり、全員席に着いたところで当番の唱和「いただきま〜す!」。今日のメニューは鮭のショートパスタ、コールスローサラダ、ガーリックパンと牛乳。ぼそぼそのコッペパンで育った僕たちおじさん世代には夢の様な献立だ。そして「給食時間は無駄口禁止」で静かに食べていた記憶があるのだが、子供たちとの会話も弾み、おいしく楽しい給食時間を体験することができた。
給食が終わり休み時間になると、プリウスPHVの周りにたくさんの“お友達”が集合。おじさん転校生たちと楽しい時間を過ごした事は言うまでもないが、プリウスPHVも友達と認めてくれたようで、始業のチャイムが鳴り響くまでクルマから離れようとしなかった。校長先生をはじめ素敵な先生方に見守られながら、この学舎で過ごしている子供たちの笑顔を忘れることはないだろう。
仙台市立市名坂小学校の皆様。
おかげさまで「トヨタ飛行船エネルギー教室」は素敵な笑顔いっぱいの最終回を迎える事ができました。こどもたちと給食を共にする貴重な体験までさせていただき良い思い出ができました。ありがとうございます。
「給食体験」仙台市立市名坂小学校
(5年生のみんな。珍奇なおじさん転校生たちに“あだ名”まで付けてくれてありがとう!色白のおじさんが“貧血くん”だったのは内緒だからね。)
カテゴリー: エコミッション2012,宮城県
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