ネッツトヨタ宮崎訪問

スタッフ総出でお出迎え

朝からイベントを行なっているというネッツトヨタ宮崎 花ヶ島店を訪れると、小さな子供連れのファミリーが大勢来店していた。普段はサービスルームとして整備や点検に使われている建物をスタッフ全員で飾り付けをして、見事なイベント会場に仕上げていた。これまでに何度もイベントを企画した実績だろうか、てきぱきとした運営に好感が持てる。
冷たい飲み物、カレーやフライドポテトなどを用意して抽選会の合間に振る舞うなど、楽しく賑わいだ雰囲気作りに余念がない。

これにつられて、ACPメンバーもプリウスPHVの素晴らしさを多くの方に知ってもらおうと、シートに座ってもらったり、質問に答えたりと応対のお手伝い。半日を過ごして感じたのは、お客様もディーラーの方々もプリウスPHVをもっと知りたいと思っている事。やはり新種の乗り物に刺激を受けているのは間違いないだろう。

口蹄疫チャリティー開催中

宮崎県は連日報道のように口蹄疫の問題で揺れている。昨日、移動禁止解除が発表されたが、酪農家の経済的損失のみならず多くの方々の心にも爪痕を残している。ネッツトヨタ宮崎では、「口蹄疫義援金チャリティエンジンオイル交換会」と題して、エンジンオイル交換をサービス価格で提供し、売り上げ全てを畜産農家支援金に寄付するキャンペーンを行なっていた。
初日から500人以上の利用者があったようで関心の高さがうかがえる。

宮崎の梅雨は明けて

君たちが運転する頃にはPHVが主流になっているかも知れない

宮崎へ来て初めての朝は曇天。重く湿った空気がまとわりつくようだ。出発の準備をしていると大きな入道雲の彼方から、ゴゴゴ・・・と低く唸るように雷が鳴りだし、やがてボツボツと大粒の雨が落ちてきた。抱えたバッグをトランクルームに放り込み、大急ぎでドアを閉めると急かされるように宿泊先を後にする。

次第に激しくなる雨の中、今日の訪問先である「宮崎トヨペット花ケ島店」に到着。
何しろまだ見ぬプリウスPHVにはスタッフの関心も高く、開店準備に忙しい時間帯にも関わらず、多くの方に取り囲まれた。さっそく“電気くださ〜い”と、充電をお願いする。恒例のセレモニーのごとく社長さんにプラグを接続してもらい充電開始。
外を見るとあれほど降っていた雨は止み、真っ青な空にはぎらぎらと太陽が照りつける最夏の陽気に急変していた。

朝からオイル交換や点検整備などで大勢のお客様が来店してくる。初めて見るプリウスPHVに質問が集中、私たちACPメンバーも、ここまで運転してきた感想や、充電に関する基礎知識などの話題でお客様の対応をさせていただいた。

飛行船を描く子供たち。みんなうまいなぁ!

週末とあって家族連れのお客様も多く、子供たちの明るい笑い声に癒される。
日本グッドイヤーが募集している「飛行船お絵描きコンテスト」の画用紙に、楽しい飛行船や未来の乗り物を描いてもらった。夏休みの間、ポスターが掲示されたディーラーやカーグッズショップなどで受付ていて、入賞するとプレゼントが貰えるとか。
子供だけじゃなくて一般の部もある。家族そろってのお絵描きもたまには良いもの、応募してみてはいかがだろうか。

進化を続ける水俣市

水源地のひとつ寒川へ

八代のホテルを出て南九州西回り自動車道という出来立てホヤホヤのルートで水俣市へ向かう。まだカーナビに登録されていないため破線が表示されるだけで道案内をしてくれない。水俣市と記されている真新しい標識を頼りに進むと予定時刻より20分も早く到着した。

水俣市へは以前、エコミッション・ジャパン(2001年)で訪れている。“環境”とか“エコロジー”という意識が芽生えたばかりの当時にあって、資源ゴミの回収システムを高度に発展させ、水俣市から回収されるゴミを「ブランドゴミ」と言わしめるまでになり、日本のみならず世界中から注目されていた。あれから10年。市民活動から始まった素晴らしい取り組みの“その後”を知りたくて再びこの地を訪れたのだ。

水俣市役所を訪問し、プリウス PHVに“電気くださ〜い!”と充電をお願いした。週末をひかえた金曜日のせいか混雑する駐車場の一角をお借りして充電を開始すると、もともと環境意識の高い土地柄、大勢の方が集まってプリウスPHV談義が始まった。他の地域では燃費や車両コストに話題が集中する所だが、環境性能に対する関心の高さに驚いた。市役所の公用車として近々PHV車両を導入し、充電設備も整える予定だという。

グリーンカーテン脇で充電中

環境モデル都市推進課で環境問題を担当されている草野さんからお話を伺う事が出来た。ゴミ問題から始まった環境への取り組みによって、いち早く環境モデル都市宣言をした水俣市は、市民と行政が手を取り合い、常に一歩先を行く活動を目指しているという。

お世話になった市役所の草野さん

草野さんに水俣市の水源地のひとつ、久木野にユニークな村おこしを実践している「愛林館」という施設を紹介していただいた。久木野の谷間には美しい棚田が幾重にも連なり、その周囲を包み込むように照葉樹の森が形成されたすばらしい景観が広がる。ここでは頻繁に企画されている労働ボランティアを受け入れた棚田や森林での作業体験に、県内外から多くの人が参加している。館長の沢畑さんの人柄に惹かれ、毎回のように参加するリピーターも多いという。

愛林館をはじめ、海岸や市街地などを案内して頂いた市役所環境モデル都市推進課女性スタッフから、10年前に訪問した時にお会いした「水俣のブランドごみ生みの親」地域婦人会長の坂本ミサ子さんが、いまも精力的に活動されていると聞き、訪ねてみる事にした。突然の訪問にも関わらず、快くご自宅へ迎え入れていただき、お話を伺う事ができた。

環境問題を情熱的に語る坂本さん

年齢を感じさせない凛とした表情が、今日までの活動のブレない信念を物語っていると感じた。坂本さんは現在でも年に一度は海外へも出かけ、各地で講演活動などを続けているという。また、2006年には産業廃棄物最終処分場計画の白紙撤回を求める地元市民グループ「水俣の命と水を守る市民の会」の代表に立ち、水俣市人口3万人余りのうち2万1000筆の反対署名を集めて計画を撤回させるなど、今だ水俣の環境保全活動の中心で活躍されているのだ。

“夏の暑い日にグランドで汗を流して遊んだ子供たちが、水道の蛇口をひねって水を飲む。こんな当たり前の事ができんようになったらどうするね。当たり前の事が当たり前にできる水俣のためだったら、まだまだがんばりますよ。”
坂本さんが別れ際に語った一言に強く胸を打たれた。