山陰道は古代日本の行政区分「五機七道」のひとつで、都(機内)の日本海沿岸から西に延びた主要街道として重要な役割を果たして来た。有史以前から多くの倭人が暮らしていた遺跡が点在し、かつては日本の豪族文化の中心でもあったとされる、歴史ロマン漂う益田から出雲を訪ねた。
益田には万葉集の歌聖柿本人麻呂を祀った「高津柿本神社」が市内を一望できる鴨山に鎮座する。社務所に立ち寄って宮司さんにプリウスPHVの充電をお願いすると快く応じて頂いたので、充電している間に柿本神社の歴史などを伺う事にする。柿本神社は人麻呂ゆかりの神社とあって、歌道などの学問や農業、石見産紙の祖神として崇敬され、歴代天皇が歌道の上達を祈念して奉納した短冊和歌が重要美術品(国認定)として収蔵されており、地元をはじめ多くの参拝者が訪れているという。
晴天に恵まれた今日は、鳴き砂で有名な琴浜に代表される石英砂の白い砂浜の輝き、鮮やかなブルーの日本海を見せてくれる。江津市浅利海岸手前の小高い丘の切り通しを過ぎて視界が広がると、白い風車の行列が突然現れた。道路脇の空き地にプリウスPHVを停めて、心地よい風を受ながらゆっくりと回転する様を眺めていると、やさしく穏やかな気持ちになるから不思議だ。
大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)を祀る出雲大社は、神話のふるさと出雲を代表するとともに、日本人の根底にある八百万神の象徴的な場所である。昨今のパワースポット人気で、若者の参拝客も増えているという。現在は60年ぶりの御修造となる『平成の大遷宮』が行なわれているため、本社は囲いに覆われて見る事は叶わなかったが、それでも境内の厳かなムードには圧倒される。
参拝を終えて帰り際に立ち寄った出雲そばを提供するお店で、LED街灯が出雲大社の駐車場にあると聞き、参道を引き返して見に行く事にした。今年3月にサンヨー電機が奉納した太陽光パネル発電+リチウムイオン蓄電タイプのLED街灯で、今後の増設が見込まれているという。他にも庁舎の壁にグリーンカーテンを植え込んで冷房効率を上げたり、食用廃油回収を行なったりと、一通りの取組みがなされているようだが、世界中から観光客が訪れる出雲市のような自治体では、最先端の技術を導入した環境保全活動を行ない「環境立国日本」をアピールしてもらいたいと思う。
■明日は米子自動車道から中国自動車道を経由して岡山へ。
カテゴリー: ECO-MISSION2011,中国
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