峠道に差し掛かると稲妻が引っ切り無しに青白い閃光を描き、ワイパーを最速にしても追いつかないほどの豪雨が降りしきる中を、深い森に抱かれた「五味温泉」に到着した。紅葉が見頃を迎えているというのに雨はますます激しくなり、周辺を散策することもままならない。明日から晴れ間が広がるという予報に期待しながら、温泉に浸かって旅の疲れを癒す事にした。深い森にポツンと一件だけ建っている五味温泉は、林業が盛んな下川町らしく木をテーマにした暖かい雰囲気で迎え入れてくれる。湧き出している源泉温度が低いため、木質系バイオマスボイラーで加温を行っているが、様々な効能が評判になり地元の日帰り入浴客にも人気の温泉だ。
トヨタ自動車運営サイトGAZOO.comが提案する「Gazoo Mura」とは、インターネットとクルマを通じて、マチで暮らす人々にムラでしか味わえない感動体験をナビゲートして、出会いの場と輪を広げ、日本を元気にしようという新しい取り組みだ。足掛け2年に渡る環境最前線を巡る「エコミッション@ジャパン」でも素晴らしい出会いを求めて、 最南端のGazooMura本部町(沖縄県)をはじめとして多くのGazooMuraを訪れ、Gazooサイトでブログを開設して地元の魅力を発信している方々に出会ってきた。ここ、最北端のGazooMura下川町でも、地元の情報を精力的に発信するブロガーさんに集まっていただき、下川町の見所を一緒に回る事にした。
集合場所の下川町役場にはすでに数名のブロガーさんが到着していて、素敵な笑顔で出迎えてくれた。町職員で今回の訪問をサポートしていただいた三条さん(「Gazooの森」下川ムラ)、地域学「しもかわ学会」の川島さん(はるころ)NPO法人しもかわ観光協会の早坂さん(shimokan)と大澤さん、名寄新聞社の小峰さん(コミ小峰)下川製箸の濱下さん(伸ちゃん)。挨拶もそこそこにプリウスPHVに同乗してもらい、森に囲まれた「エコハウス」を訪れた。
「エコハウス」は適切に管理された森林で生産された材木の証「FSC認証材」をふんだんに使ったシンプルな外観とは裏腹に、太陽光発電やバイオマス暖房設備、木質繊維断熱など、多くのハイテク装備満載の環境負荷を低減しながらも快適に暮らせる次世代モデル住宅だ。広々とした駐車スペースにプリウスPHVを停めて充電をさせてもらう間、中を見せていただく事にする。肌寒い屋外から玄関を入ると、暖房を使用していないのにポカポカしている。太陽光を巧みに取り入れて暖気を自然循環させる吹き抜け構造や、壁にたっぷりと入っている木質繊維の断熱材、2重の合せガラス窓の効果だという。これならば極寒でも暖房エネルギー消費を抑える事ができるだろう。最新のエコ技術を随所に取り入れながらも木の香りが心地よく、快適に過ごすことができる。窓から眺める深い森の景観も素晴らしく予約をすれば休憩や宿泊もできるというので、下川町を訪問予定の方は候補のひとつに上げてみてはいかがだろうか。
エコハウスの側を流れる沢沿いには木道が整備され、昨日の荒天が嘘のように晴れ渡った青空に映える紅葉を眺めながら、のんびりと散策。四季折々の景観を楽しめるが、特に夏にはたくさんのホタルの乱舞が見られるという。こちらもおすすめのスポット。
下川の町へもどり、ブロガーさんがオーナーの美花夢(美花夢じいじ)で地産地消で提供しているという昼食。その後、やはりブロガーさんが経営している「はるころカフェ」(はるころ)でコーヒー&ケーキタイムと下川の美味しさにも出会うことができ、すっかり下川町の虜になってしまった。
その後、ブロガーさん達に紹介してもらった「万里の長城」を訪ねてみた。「桜ヶ丘公園」をぐるりと囲む長城は、この地を訪れた人々が一つ一つ手で石を積み重ねて作られたもので全長2kmに達しなかなかの迫力だ。長城の一番高いところまで登ると下川町を一望できる。またひとつGazooMuraが繋ぐ出会いに感謝しながら、夕暮れ近い山々が連なる美しい景観をいつまでも眺めていた。
明日は、下川町長表敬訪問の後、「Gazooの森」を訪れた様子をお伝えする予定です。ご期待ください。
快晴ドライブ@GazooMura下川町
Music by DEPAPEPE
category: ECO-MISSION2011,北海道
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