自然エネルギーに注目が集まる昨今、連日の報道で「スマートグリッド」という言葉を耳にする事が多くなった。大規模発電施設から送電される電力を集中管理してきた従来の電力網を進化させ、風力・太陽光発電のように身近で発電された電力、さらに消費する側の情報を双方向で共有し、分散型管理によって効率化を図るという次世代電力網技術が「賢い(スマート)電力網(グリッド)」。省エネルギー化社会を実現するための手段として国内数カ所で実証事業が始まっている。
愛知県長久手町のトヨタ博物館側にある「トヨタ夢の住宅PAPI」では、スマートグリッドの考え方を家庭内でも実現しようというHEMS(Home Energy Management System)を取り入れた次世代住宅の実証実験が行われているというので訪ねることにした。
2005年に開催された「愛・地球博」で、トヨタホームのデモンストレーションとして一般公開されていたので訪問された方も多いだろうが、常に次世代を見据えた更新が施され、駐車スペースにはプリウスPHVを充電できる自立型プラグや、燃料電池ユニットが設置されるなど、当時には無かった新技術の実証実験が繰り返されている。
太陽光パネルで発電した電気を蓄えた燃料電池からプリウスPHVに充電している間も、HEMSが家庭内の照明や空調、家電機器などの電力消費を監視して、最適な充電量をコントロールしている。家庭内の電力消費量や蓄電量の増減を感知し、停電など、不測の事態に燃料電池の蓄電量では足りなくなった場合、クルマが発電装置として家と一体化できるというのはとても興味深い。
「トヨタ夢の住宅PAPI」で培われたデータを元に開発が進む次世代ホームが、新エネルギー時代に花開く日も近いだろう。その時、従来のクルマとは全く違った能力を兼ね備える事になるプリウスPHVの魅力を再確認する良い機会になった。
明日は“水の街”岐阜でたくさんの笑顔に会えそうです。
お楽しみに。
category: ECO-MISSION2011,東海
トラックバック Uri
最近のコメント