フロントガラスを叩きつけていた激しい雨が止み、雲の切れ間から妙義山の荒々しい山容が見え隠れしている。それを迂回するように上信越自動車道が蛇行する辺りで「群馬県」のサインボードを見送った。4月初旬に沖縄からスタートしたエコミッション2011@ジャパンが3ヶ月を掛けてようやく関東へと駒を進めた瞬間だ。群馬県は戦前に創設された日本初の民間航空機会社「中島飛行機」があった事から優秀な技術者が多く、現在の自動車産業の基盤を支える「自動車王国」として知られている。群馬県下でトヨタ店、レクサス店、RVパーク、U-Car、Volkswagenなどを展開し、クルマをベースにしたライフスタイルを総合的にサポートするのが「群馬トヨタ」さんだ。数ある店舗の中で交通の拠点とも言える高崎市の中心に位置する「高崎東町店」にプリウスPHVを展示するため訪問させていただいた。
雨の高速道路で汚れたボディを洗車してもらい、高い天井の広々としたショールームに搬入。フロア埋め込み式のコンセントはアース付き3穴タイプで充電ケーブルの取り回しも楽々完了し、“プラグイン”とともに特別展示がスタートした。来店されたお客様は思いがけない“珍客”に興味津々、充電中のプリウスPHVに足を止めていた。
今日は新入社員研修が行われており、長年トヨタ車で世界中を駆け回ってきたTeam ACP代表の横田BOSSも講演することになっている。短い時間だったが、パリダカ時代からエコミッションで巡った世界五大陸、昨年からスタートさせた日本の環境最前線を訪ねる旅の話に、メモを取りながら熱心に聞き入るフレッシュマン達の姿があった。講演が終わり展示しているプリウスPHVを取り囲むように集まった皆さんに、足掛け2年に及ぶ実走体験やEV車との違いなどを話すと、これから始まる本格的な業務を前により多くの知識を得ようと、さらに耳を澄ます表情が印象的だった。新しい時代を担う彼らが、進化を加速させる次世代のクルマと、それを取り巻くエネルギー環境を正しく理解し、真の魅力を多くの方々に広めていただきたいと願うばかりだ。
充電開始から3時間でリチウムイオンバッテリーは満タン。希望する数組のスタッフや一般のお客様に試乗してもらう事にした。ショールームから大通りへEVモードで滑るように走りだすプリウスPHVは高崎の街でも注目の的。5キロほどの試乗を終えて戻ったスタッフに感想を伺うと、力強くしっかりとした加速感に驚いた様子で、発売が待ち遠しいという意見が多く聞かれた。一般発売がすぐそこまで迫ったプリウスPHVが、自動車王国群馬を魅了する日も近い。肌寒いぐらいの陽気が続いていたグレーの空が一転、真っ白な入道雲が湧き上がり暑さがぶり返す上州高崎を後に、関越道を南下して開通したばかりの北関東自動車道で東北道に乗り継ぎ、次の訪問地を目指した。
プリウスPHVに足を止めていただいたお客様、お世話になった群馬トヨタのみなさま
本日はありがとうございました。
category: ECO-MISSION2011,関東
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