加古郡稲美町は雨の少ない瀬戸内気候に加え、高台にあるために水資源に乏しく、古くから多くの用水池が作られてきた。地図を見ると台地に点在する池の多さに驚かされる。
(Google Map参照)
今回の「田植え体験」も、15ヘクタールはあろうかという大きな広谷池の脇にある「mama farm」農園の田んぼで行なわれた。
小雨まじりの中、田んぼに囲まれた集合場所へ向かうと、レインコート姿の子供たちが笑顔で出迎えてくれた。子供たちに農業体験を通じて米や野菜の大切さを感じてもらおうと「田植え体験」を実践しているNPO法人「収穫の里」代表の藤本さんとお父さんの田植え指導の後、裸足になって田んぼに入った。
冗舌でユーモアたっぷりなお父さんの田植え指導に和やかムード
田んぼの中を一歩踏み出すたびに、裸足になった指の間を“にゅるり”と通り抜けるどろんこの感覚が気持ちよく、大はしゃぎで苗を植え始める。小さな女の子は胸まで浸かりながらも楽しそうな笑顔、お母さんたちからも笑い声が絶えない。普段は側を通り過ぎるだけの田んぼも、こうして中に入ってどろんこまみれで田植えを体験すると、ぐっと身近な存在に変わり、ごはんをいただく度にあの“にゅるり”とした感覚やみんなの笑顔を思い出すだろう。
参加者全員の協力で田植えが終わり「エコミッションファーム」の証しとしてプリウスPHV、飛行船、アンペルマンの看板を掲げてもらった。これから盛夏に向けてすくすくと育ち、無事に実りの秋を迎えてくれるはずだ。
田植えの後は納屋をお借りしてカカシ作りを体験する。顔を作るチーム、胴体を作るチームに分かれて悪戦苦闘しながらも3体の立派なカカシの完成!それぞれに個性があってなかなかの出来映えに一同大満足。本来ならば田んぼに立てて眺めたい所だったが、雨が激しくなって来たため、あえなく断念。藤本さんに委ねることにして体験は終了した。
日本人にとって一番身近な食べ物であるお米を育む「田んぼ」と触れ合い、苗のひとつひとつに気持ちを込めて植える体験は、共同作業の楽しさと同時に、田んぼの環境や食物の大切さ、丹誠込めて米作りに取り組む農家の方々の姿を子供たちに伝える最適な方法なのかも知れない。さらに激しさを増す雨の中、頭を垂れる稲穂を思い浮かべながら、稲美町を後にした。
藤本さんはじめNPO法人「収穫の里」のみなさん、お世話になりました。
田植え体験させていただいた「エコミッションファーム」の生育状況は「mama farm」Webサイトにアップされる予定です。
カテゴリー: ECO-MISSION2011,中国,近畿
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