気まぐれな天気の急変に悩まされはしたものの、紅葉が深まり行く秋を存分に味わった北海道を離れる日が来た。沖縄をスタートして3ヶ月間余り、日本各地で寄せていただいた被災地への温かい応援メッセージは、北の大地でもたくさんの方々の想いを詰め込んで、さらに重みを増すことが出来た。北海道各地の街頭でも東北を応援するメッセージが掲げられていたが、函館から津軽海峡を渡るフェリーターミナルに着いて最初に目にした「かんばれ東北!」の真っ赤な巨大横断幕には本当に胸を打たれた。悲しい災害に遭ってしまった東北を思って、日本中が力一杯応援しているのを実感している。
函館までは距離では短いニセコ方面の北ルートで無く、高速道路がどんどん伸びている苫小牧・長万部を通る300キロ強の南ルートをチョイスした。札幌を出て、一路南下 千歳を抜け苫小牧へ。千歳付近では日本の北の国境を守る自衛隊所有の戦車が一般道路をぬけていく姿を見ることが出来た。苫小牧からは西へ日本初の世界ジオパークに認定されている洞爺湖・有珠山の横を通り、フェリー乗り場へと向かった。
途中、天気の移り変わりを象徴するように、ほんの少しの晴れ間の中、噴火湾にぽっかりと虹が、僕らに北海道との別れを告げているように現れた。道央道の現在の西の終着点落部ICでおり、噴火湾の名前の元になった2つの山頂を持つ駒ケ岳を正面に見ながら最後の70キロを函館へと向かった。走ってきた快適な新しい高速道路は気持ちの良い走りを楽しめるルートは、予定より早く目的地にたどり着くことが出来た。フェリーの出発までの時間を乗り場から10分程度の所にある五稜郭を訪ねてみた。
五稜郭を一望できる新五稜郭タワーのおかげか、平日にもかかわらず多くの観光客が訪れていた。青函連絡船は青函トンネルの開通により廃止されたが、津軽海峡フェリーが函館と本州との間の航路を守っている。函館からの船旅は、事前予約と支払を済ませてQRコードを印刷した用紙をかざすだけで済むスマートチェックイン方式を採用していて、従来の面倒な乗船名簿書きや車検書を持ってわざわざカウンターに行く必要が無くとっても楽。同乗者も一緒に車でフェリーに乗れ、これは楽です。インド神話のヴァーユ(風の神)から名づけられた、ちょっと小型1500トンクラスのフェリー「ばあゆ」へ乗り込んだ。
港の防波堤を波が越えてしまう、荒れ狂った強い風が吹き津軽海峡の荒波を、90分の船酔い船旅を心してフェリーに乗り込んだが、その神様のおかげか、さほど激しい揺れを感じず津軽海峡を渡ることが出来た。本州最北端の町大間に無事到着、そのまま小雨の中、明日からの最終ステージ東北編の思い描きながらむつ市の宿舎にむかった。
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