連日の猛暑で暖められた日本海から立ち昇る水蒸気が作り出した、見事な入道雲が群青の空に映える。金沢を出発し、その雲を目指すように海岸線を北上すると「千里浜なぎさドライブウェイ」の標識が見えてきた。
ここは世界でも珍しい海岸線を普通のクルマで走ることができる砂浜の全長8キロのドライブコース。湿気を含んだ砂の路面は固く引き締まって舗装路のように平滑な上に、ロードノイズを吸収してくれるので、もともと静かなプリウスPHVで走ると景色の方が後ろへ流れていくように感じる。潮風と心地よい波の音、雄大な日本海を眺めながら走る爽快感がたまらない。夏場は遠浅の砂浜を訪れる海水浴客が多いため、ロープが張られて通行帯が設けられているが、普段はただ砂の道が続くのみで、さらに快適なドライブが楽しめる。
「千里浜なぎさドライブウェイ」の砂浜は、波の侵食などでこの10年で約12メートルも侵食されており、このままのペースで侵食が進むと、20年後にはクルマが走ることが出来なくなるという。侵食原因は、ダム建設により川の上流から流れてくる土砂の供給が減ったためとも、地球温暖化による海水面の上昇など諸説あるようだが、近年「千里浜海岸保全対策検討委員会」が設立され、侵食を防ぐ対策を検討し始めている。世界中でアメリカフロリダ州とニュージーランド、そしてここ千里浜海岸の3ヵ所しかないと言われる希少な天然砂のドライブウェイがこの先も楽しめるように願いながら舗装路へと戻った。
日本グッドイヤーが社会貢献活動の一貫として行っている「エコキッズ」体験のため、輪島市を訪れた。MY箸を携帯する方も多いと思うが、手作りの箸をちょっと贅沢な「輪島塗」で作ろうという体験教室に、金沢から遊びに来てくれた子供たちと一緒に参加した。かつて漆職人が多く住んでいた場所に建てられたという「輪島工房長屋」は、輪島塗ができるまでの工程や、素晴らしい作品の数々が展示され、輪島塗を知るための施設として人気を集めている。箸つくり体験では絵付け技法の沈金と蒔絵でオリジナルデザインのMY箸を作る事にした。
はしゃいでいた子供たちだったが、箸作りが始まるとおしゃべりをやめて真剣な表情に変わり、すっかり輪島塗のとりこになったようだ。仕上げに金粉を振り掛けて出来上がった箸はどれも傑作揃い。蒔絵技法で作った箸は漆が固まるまでに湿気と温度管理をしながら一週間ほど掛かるため、ここへ預けて後で自宅へ配送してもらうのだが、届いたMY箸で食べ物に感謝しながらいただく食事は、さぞ美味しいに違いない。
石川県輪島市河井町にある「輪島工房長屋」のHPはこちら
http://ringisland.jp/nagaya/
参加してくれた子供たちとご父兄の皆様、「輪島工房長屋」の皆様
本日はありがとうございました。
カテゴリー: ECO-MISSION2011,北陸
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