2011年 4月



4月 4日 2011

那覇港に面した窓からは、ひと際大きな船が霧雨の中をゆっくりと接岸するのが見える。水平線で沸き上がった雲がこちらへ流れてくる度に雨つぶが大きくなり、ついには本降りとなってしまった。生憎の雨模様だが、天気の回復を信じながら、本部町を目指して沖縄自動車道を北上した。

トヨタ自動車運営サイトGAZOO.comが提案する「Gazoo Mura」。マチで暮らす人々にムラでしか味わえない感動体験をナビゲートしようという全国に58あるムラの中で沖縄県国領郡本部町は最南端に位置する。全国一早く開花する桜で知られる八重岳や透明度の高いビーチなど、南国の自然いっぱいの素晴らしい環境の中で、農業体験や漆喰シーサーづくり、郷土料理教室などの体験メニューを用意して地域の活性化に一役買っている。

雨で輝きを増したフクギ並木

雨で輝きを増したフクギ並木

Gazoo Mura本部の中でも沖縄の原風景がそのまま残るという、備瀬のフクギ並木を訪ねた。毎年のように大きな台風が通過する沖縄では、集落を強風や舞い上がる砂の被害から守るために、フクギで集落を囲む防風林を植え込んきた。フクギは500年以上前、南蛮貿易が盛んだった時代に東南アジアから移植された、砂地でも良く育つ葉の密集した樹木で、かつては沖縄の各地で見られたが、開発などで次々と姿を消していった。本部町備瀬には数千本のフクギ並木が温存され、中には樹齢300年を越える見事な大木の並木も残っている。

碁盤の目のように張り巡らされた路地に一歩足を踏み入れると、古き良き琉球の世界へとタイムスリップする。隙間無くフクギが列をなし、所々に植えられたハイビスカスやブーゲンビリアの赤色とのコントラスト、点在する赤瓦の古民家の屋根でこちらを見据えるシーサー、静寂の中かすかに聞こえる潮騒、カサカサと足元を往く大きなヤドカリ。まさに沖縄の原風景だ。

シーサーと古民家

シーサーと古民家

本部町商工会の山城さんの紹介で、Gazoo Muraサイトに寄稿しているブロガーの「motobu-37さん」と地元の子供達と連れ立って、同じくブロガーで備瀬に住む「ちゃんや〜さん」を訪ねた。迷路のようなフクギ並木に囲まれた古民家で「電気くださ〜い」と充電をお願いする。気がつけば雨も上がり、緑に囲まれた小さな庭では方言まじりの会話も弾み、子供達の笑い声で満たされていた。

プリウスPHV本部訪問を知って、備瀬のフクギ並木訪問に琉球朝日放送のクルーが同行取材した。
放送予定日時:4月23日(月)16:55〜17:00「くらしイキイキ」
沖縄の方はお見逃しなく。


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4月 3日 2011

昨日にも増して朝から気温が高く、少し動いただけで汗ばむような陽気だ。雲ひとつない晴天で車内の気温も30度に近い。さすがにエアコンの出番となるが、あまり電気を消費したくないので設定温度を高めでスイッチを入れた。

昨夜のうちに、訪問する予定のトヨタディーラー5店舗の場所を確認し、できるだけEVモードで移動できるようルートを決めた。4店舗目までは、電気だけで行けそうだが、最後に訪問する名護までは44kmと、フル充電でも届かない距離だ。もしも電気自動車なら、ここで諦めるしかないのだが、プリウスPHVはバッテリーが空になっても現行プリウスと同様、ハイブリッドカーとして低燃費でどこまででも移動できる。何より、バッテリー残量を気にしながら走らなければならないストレスとは無縁なのだ。

スタートしてから4店舗目でEVモードから切り替わり、4日ぶりにエンジンが回るのをメーターのインフォメーションで知る。というのも、メーターを見ていなければ、切り替わった事を感じるのが難しいほどスムーズに移行し、全てはプリウスPHVが最適なタイミングで自動処理してくれるため、意識する必要も無い。沖縄滞在中にどれだけ燃料が消費されるのか知るため、すぐにガリンスタンドで満タン給油した。消費量の結果は2日後、フェリーで沖縄を離れる時に再び給油して、満タン法で計測後に報告したいと思う。

沖縄トヨペット 中部店「電気くださ〜い」

沖縄トヨペット 中部店「電気くださ〜い」



沖縄トヨタ 北谷店/トヨタカローラ沖縄 美浜店

週末には観光客や家族連れで賑わう美浜タウンリゾート・アメリカンビレッジに隣接する「沖縄トヨタ 北谷店/トヨタカローラ沖縄 美浜店」は、トヨタ店とカローラ店がひとつ屋根の下で営業しているユニークな店舗だ。エントランスこそ分かれているが店内でフロアが繋がっており、両店を自由に行き来しながら多くの車種を一度に見比べることが出来る。プリウスPHVはカローラ店側で充電をさせていただいた。短い時間だったが、何組かのお客様にも充電中の様子を見てもらう事ができた。

沖縄トヨペット 中部店

海岸を離れて内陸へ入ると、琉球時代の重要な拝所とされる知花グスク跡そばに「沖縄トヨペット 中部店」がある。他のトヨペット店同様に、店舗は丁寧に手入れされた植物が配され、来店客の心をなごませている。小さな手作りのビオトープには水草が植えられ、見え隠れする金魚が涼しげだ。また店舗脇にはオクラなどの野菜も栽培されており、来店客へお裾分けする事もあるという。愛情いっぱいの緑に囲まれて、心地よい時間がすごせた。

トヨタカローラ沖縄 中部店

新設された美里大通りを進むと「赤道」という晴天の沖縄に相応しい交差点を通過し、ほどなく「トヨタカローラ沖縄 中部店」に到着した。区画整理された広い敷地にコーポレートカラーのオレンジが青空と見事なコントラストで爽やかな印象だ。さっそく広い軒下の駐車スペースで「電気くださ〜い」とプラグインさせていただいた。休日に訪れていた家族連れを中心としたお客様も、充電中のプリウスPHVの関心は高く、プラグを差し込む度に笑顔が溢れていた。

トヨタカローラ沖縄 名護店

八重岳を望み、コバルトブルーも美しい名護湾側の「トヨタカローラ沖縄 名護店」を訪問した。充電させていただいく間に海岸を散策すると、自然石を積み上げた消波堤から、地元の小学生がダイブしていた。東江(あがりえ)小学校6年生の友達で海遊びに来ているという。
「今年はいつもより寒いから、おととい初めて潜りにきました。でも寒くてすぐに服着て帰ったよ。今日は暑くて良かった、魚もいっぱい見れたしね。」
イガグリ頭の少年たちの瞳は、名護湾の水のように澄んでいた。

■国道58号線を北上するプリウスPHV


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4月 2日 2011

寝りに就く頃には頭上で輝いていた北斗七星が、夜明け前の薄紅に染まる水平線に沈んで行く。数日前に関東で見上げた空とは明らかに違う星の配置が、随分遠くまで来た事を教えてくれる。窓を全開にして深呼吸をすると、昨日まで感じられた明け方のひんやりとした肌寒さはなく、また一歩、夏が近づいて来たのか暖かい潮風が身体中に染み込んでくる。

ふと気がつけば沖縄へ着いてからガソリンを全く使わずにEVモードで走り続けている。プリウスPHVは付属のケーブルを接続して、一般家庭用の100Vアース付きコンセントから手軽に充電が出来る。バッテリーが空っぽの状態から約3時間でフル充電し、23.4kmをEVモードで走行可能だ。今日はトヨタ販売店を巡る予定だが、電気を充電させてもらいながら出来るだけエンジンを使わずに移動して見ようと思い立った。幸いな事に陸運事務所が隣接する国道58号線沿いに店舗を構えているし、昨晩、県民広場地下駐車場で充電したばかりでバッテリーは満タンに近い状態。朝から天気も上々、燃料を消費せずにどこまで行けるかのチャレンジに向けてホテル駐車場を後にした。

沖縄トヨペット 小禄サザン店

沖縄トヨペット 小禄サザン店

■「電気くださ〜い」沖縄トヨタ本店


ネッツトヨタ沖縄 とよさき店

豊見城市が21世紀型の新しい街づくりとして開発した「エアウェイリゾート豊見城地域」の中心部にあって、ひときわめを引く美しい大型の店舗が「ネッツトヨタ沖縄 とよさき店」だ。開店直後にも関らず、若いファミリー層で賑わう店内は、リゾート地のカーディーラーに相応しい南国の明るさに溢れている。

沖縄トヨペット 小禄サザン店

瀬長島入口にあるコーポレートカラーのグリーンも爽やかな店舗を訪ねると、エネルギッシュな若いスタッフ総出で迎えてくれた。元気いっぱいの対応に、来店していたお客様から笑顔が絶えない。広々としたサービス工場のスタッフもキビキビとした動きで、本当に気持ちのよいお店だった。

沖縄トヨタ 本店

浦添市勢理客交差点の本社ビルは、市の津波災害避難ビルにも指定されている堅牢な建物。1階にある本店は、いかにもカーディーラーの老舗というどっしりとした趣きで信頼感がある。取締役の桃原さんにプラグインを「カチッ」としていただき、充電の待ち時間に昼食までごちそうしてもらった。沖縄そばは絶品でした。ありがとうございます。

沖縄トヨペット 港川店

浦添市港川は陸運事務所が目と鼻の先にあるため、ディーラー各社が密集する激戦区だ。沖縄トヨペット本社と併設した店舗は、ガーデニングのお店と見間違えるほど手入れの行き届いたグリーンが印象的で、直線的で無機質な他店との違いを際立たせている。スタッフの丁寧な対応との相乗効果が功を奏しているのか、ファッショナブルなお客様がひっきりなしに来店し賑わいを見せていた。


短い充電時間をつないだディラー訪問リレーだったが、今日も全く燃料を使う事無く、EVモードだけでホテルに戻る事ができた。このチャレンジは明日以降も続けて行こうと思う。


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