まだ薄暗い時間に目が覚めた。窓の外には水平線を行き交う船の灯りがゆっくりと動くのが見える。やがて空が白んでくるのを合図に、ソテツ並木に群がる聞き覚えの無い野鳥のさえずりが響き渡り、那覇滞在の初日が始まった。
那覇の中心部にある沖縄県庁隣の県民広場地下駐車場に、プリウスPHVを充電できる設備が整っていると聞き、訪ねてみる事にした。琉球王朝伝統の反り上がる石垣を連想させる、堂々とした外観の県庁舎のスロープを下ると駐車場のゲートが見えてきた。充電場所を探して場内を周回すると、なかなかの混雑ぶりで、人気の観光スポットでもある国際通りに隣接した好立地にあるため、観光客と思しきレンタカーの利用も多いようだ。出口に近い場所に控え目なサインボードが掲げられコンセントが設置された区画がズラリと並んでいた。収容数200台中、15台分ものスペースを割いているのには驚いた。
充電環境は200Vの普通充電タイプで、形状の違う2種類のコンセントが壁に設置され、無料で利用することができる。せっかくなので県の担当者に話を伺いながら「カチッ」とプラグインしていただこうと沖縄県庁の土木建築部道路管理課に連絡してみると、今日は4月1日とあって人事異動の真っ最中。業務引き継ぎやデスクの引っ越しで多忙の中、わざわざ時間を割いて立ち会っていただいた。
充電設備はこの駐車場を管理している指定管理者(株式会社ダイケン)が今年2月に設置したばかりで、今回が3台目の利用だという。EV車両がまだまだ一般に浸透していない事もあるが、駐車場入り口に表示がないため、ここに充電設備がある事が周知されていないのかも知れない。充電無料の他にも、周辺商業施設利用で駐車料金の割引が受けられるなどサービスも充実しているので、今後は充電設備を利用する顧客の増加が見込まれるだろう。
プリウスPHVの充電が完了し、那覇の中心街を抜けて海岸線や首里城を訪ねたが、EVモードで走行可能な23.4kmの間、タダでいただいた電気で走行する事ができた。観光立国沖縄県では、レンタカーを利用する観光客を見据えて、地元との連携を考慮した充電サービスの拡大を推進させて行くというから、今後が楽しみだ。
夕食も駐車場で充電している間に、駐車料金の割引サービスを利用すれば一石二鳥とばかりに、再度、県民広場地下駐車場へプリウスPHVを駐車してプラグイン。パレット久茂地ビル地下にある「沖縄料理ふる里」でソーキそばなど郷土料理に舌鼓を打った。お店の方に駐車場割引の話をすると、このサービスはデパート側でしかやっていないとの事だったが、ご厚意により駐車料金分をおまけしてくれた。店長の遠藤さん、ありがとうございました。
カテゴリー: ECO-MISSION2011,沖縄
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