体育館の水銀灯が照らし出す船体がフワリと浮き上がり、手を伸ばせば届きそうな所を、ゆっくりと旋回していく。子供たちの声援が波のようにそれを追いかけ、場内が熱気に包まれる。会場に集まってくれたみんなの、この弾けるような笑顔のために、ボクたちは全国を飛び回っている。
広島市中心部から北へ5kmほど。耐震補強工事を終えたばかりのまるで新築のような校舎の広島市立口田東小学校へ到着すると、校庭を走り回る子供たちから「おはようございます!」と、元気いっぱいの挨拶の声が掛けられた。子供たちのしっかりとした挨拶というのは本当に心地よい。校舎脇にプリウスPHVを停め、開演時間まで充電させていただく。会場となる体育館では、飛行船のセッティングやステージの準備が進められている。スタッフ全員が久しぶりの公演を楽しみにしていたせいか、いつにも増して気合いが入り、あっという間にスタンバイ完了となった。
先生に引率されながら授業を受ける5年生の子供たちが続々と入場し、いよいよ飛行船の登場。大歓声が沸き上がる中をスイスイと飛び回る姿に、はじけるような笑顔がこぼれる。飛行船博士天沼先生による環境負荷の少ない飛行船を通じて身近なエコについて考える話に続き、横田さんからハイブリッドカーで世界五大陸を走破した話、プリウスPHVで日本を巡った話に、最後まで熱心に耳を傾ける子供たちのキラキラと輝く瞳が印象的な授業となった。
体育館での授業が終わり、校庭に停めたプリウスPHVの回りに子供たちに集まってもらった。飛行船の次は、AC100V電源を1,500Wまで使用できるアクセサリーコンセントを使った実演である。プリウスPHVに繋がれた、信号機やLED照明、電動シャワー、電気ナベなどを使い、停電などの非常時にも電源を確保できることを見てもらうと、子供たちは目を丸くして驚いていた。
スタート公演が台風接近で中止になった「トヨタ飛行船エネルギー教室」だったが、ようやく口田小学校で初日を向かえることが出来た。子供たちが飛行船に声援を送り、プリウスPHVがたくさんの笑顔に囲まれるたびに“やって良かった”と実感する。この教室を通じて、少しでも地球環境の事、エネルギーの事を考えるきっかけになってくれれば、こんなに嬉しい事はない。クルマは走るだけでなく社会貢献できる存在へと生まれかわりつつある。口田東小学校の子供たちが大人になる頃には、どんな進化を遂げたクルマが走っているのだろう。
準備に当たっていただいた口田東小学校の先生方、
そして何より元気一杯に声援を送り、熱心に参加してくれた5年生のみなさん
今日はありがとうございました。
「トヨタ飛行船エネルギー教室」口田東小学校訪問
カテゴリー: ECOMISSION2013,トヨタ飛行船エネルギー教室,広島県
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