早朝から素晴らしい晴天に恵まれた徳山を後に、GAZOO mura 北広島を訪問するため、中国自動車道を東へ。千代田インターチェンジへ降りようとコーナーマーカーを点滅させ、左にステアリングを切ったところで、キラキラと輝く“蝶の羽根”が目に飛び込んできた。よく見ると羽ばたくようなデザインのソーラーパネルが、ガラス張りのビル屋上に乗っている。群を抜くインパクトに吸い寄せられるように、すぐさまその建物を目指した。
近づく程に存在感が増していく、この全身にソーラーパネルをまとったビルは「北広島町役場本庁舎」だった。広島県北部の大朝・芸北・千代田・豊平 各町が合併して北広島町が誕生する以前、千代田町役場庁舎として10年前に竣工されたものだ。まるで建築誌から抜け出たような美しさは建物内部にも抜かり無く、明るく開放的なエントランスホールにも、“羽ばたき”をイメージした意匠が随所に見られる。
この建物の事はもちろん、北広島町の見所なども伺いたい旨を受付に申し入れると、突然の訪問にも関わらず、企画課観光交流室専門員の沼田さん、主事の小川さんが丁寧に対応してくれた。
“羽ばたく”ソーラーパネルを間近で見せてくれるというので、メンテナンス用階段を昇って屋上へ。パネルの裏側は想像していたよりもシンプルなパイプ構造だったが、絶妙な角度で緩やかに付けられたアールが、美しい翼を形作っている。
この2枚の翼型ソーラーパネルの発電量は最大100kwh。壁面に設置された58kwh分と合わせた合計158kwhの電気が、庁舎で使用する電力を補っている。エントランスホールのインフォメーションパネルには、発電情報が表示されているが、それによると今日の発電効率は6割程と、まずまずの数値を示していた。
屋上にまで案内していただいたお返しに、プリウスPHVの給電機能を披露させていただく事にした。鮮やかなマーキングを施したエコミッション号が目に止まったのか、ひとり、またひとりと職員の方々がプリウスPHVの周りに集まって来てくれた。ヴィークルパワーコネクターにLED照明を繋いでスイッチON。明るい陽射しの中でも眩い光は、災害などの非常時に安全・安心を提供する事が大いに期待できるという認識を持っていただけたと思う。
ボクたちは印象深いこの“カタチ”に魅せられてここに立ち寄った。“羽ばたく”ソーラーパネルは発電能力うんぬんと言うより、自然エネルギーを広める役割を十分に担っているのではないだろうか。
北広島町庁舎太陽光発電システムは「新エネ百選」にも選定されており、「次世代エネルギーパーク」と銘打って、豊かな自然を生かした川小田小水力発電所などの自然エネルギー施設、家庭から出る廃油を使ったバイオディーゼル燃料や製材廃材を再利用した木質ペレット製造など、町ぐるみでの取り組みを続けている。
北広島町役場本庁舎の“羽ばたく”ソーラーパネル
北広島町役場の皆様。
突然の訪問にも丁寧に対応いただきありがとうございました。
庁舎を案内していただいた企画室観光交流室の小川さんが、
北広島町の見所をたくさん紹介してれたので、
明日はその魅力的なスポットを巡ります。ご期待ください。
カテゴリー: ECOMISSION2013,Gazoo mura,エネルギー
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