真っ白な船体に橙色のファンネルがトレードマークの四国フェリーが、群青色の海面を滑るように入港して来た。桟橋でアジを狙っていた釣り人が、慌てて仕掛けを巻き上げる。船を横方向に動かすサイドスラスターを回転させながら穏やかに向きを変えると、寸分の狂いもなくピタリと接岸した。タラップが降ろされてポッカリと口を開けた船尾から、次々と大型トラックが上陸して来る。程なくして乗船のアナウンスが流れ、プリウスPHVは四国に別れを告げた。
どっちがお得?陸路と航路
東京有明埠頭から沖縄那覇新港まで丸3日以上掛けてAラインフェリーに乗ったのを最長に、大阪南港 ー 新門司港、大洗 ー 苫小牧、函館 ー 大間などなど、クルマで移動を続けるエコミッションではお馴染みのフェリー。
2週間ほど滞在した四国から本州へ渡る方法は、陸路で行ける瀬戸大橋ルートと、高松港と宇野港を結ぶ四国フェーリーのふたつあるが、両者を比較して今回は航路をチョイスすることにした。
瀬戸大橋の通行料は4,100円(普通車)で、目的地の倉敷までたったの1時間で到着する。一方フェリーの場合は乗船待ちの時間を含めると倍以上の時間は掛かるものの、船上から眺める瀬戸内海の美しい景色が、たった2,980円で楽しめる。乗員は無料なので、プリウスPHVの場合はフル乗車なら1人当り600円足らずと、かなりリーズナブル。これは陸路を視野に入れた戦略的な金額設定ではないだろうか。
何しろ夕方までに宿泊先の倉敷まで辿り着けば良いので、時間の余裕は十分にある。お天気も最高!ここはプチ船旅で瀬戸内海の景色を楽しもうと、高松港フェリーターミナルを目指した。
瀬戸内海のお手軽クルーズ
四国フェリーの乗船手続きはいたってシンプル。事前予約や、通常求められる車検証や免許証の提示もなく、窓口でチケットを購入するだけで済んでしまう。日中は1時間に1本運行しているから、思い立ったらすぐに乗船可能と、まるで“渡し船”のようなお手軽クルーズである。
さよなら四国、ありがとう。
一番乗りしたプリウスPHVの後、大型トラックが次々と乗船してくる。小型車はエコミッションの2台を含めわずかに4台のみ。どうやら「四国フェリー」は物流ルートを担っているようだ。
四国で出会ったたくさんの方々の笑顔を胸に、最上階のデッキから離れて行く高松の町を海から眺めると、大きなビル立ち並び、思っていた以上に都会だった。大通りを行き交うクルマがミニチュアカーのようになり、やがて町全体が一服の絵画に見えた時から、いよいよ瀬戸内海クルーズの始まりである。
ここからは瀬戸内海の美しい眺望や船上のようすをフォトギャラリーでお楽しみください。
ついに本州へと戻ったエコミッション@瀬戸内は、最終章を綴るべく、美しい町並みで知られる倉敷へとコマを進めた。また新たな出会いを求めて旅は続く。
瀬戸内海の船旅「四国フェリー」(高松港 ー 宇野港)
明日は倉敷の美観地区を訪れ、美しい町並みをご覧いただきます。
お楽しみに。
カテゴリー: ECOMISSION2013,岡山県,香川県
トラックバック Uri