9月 20日 2013

三角ドームが印象的な愛媛県総合科学博物館

巨大なガラス張りの三角ドーム。壁に散りばめられた無数の大理石やステンレスのプレート。黒川紀章建築都市設計事務所の設計による斬新なデザインが印象的な「愛媛県総合科学博物館」を訪れた。自然・環境・生物・天文・産業・技術など、あらゆる科学の知識を、実験装置などを使った“体験”を通して学ぶことができる。

珍しい傾斜のある自動ドア

無料駐車場にプリウスPHVを停めて歩き出すと、中庭に植え込まれた美しいグリーンの向こうに、博物館の建物が圧倒的な存在感で迫ってくる。傾斜の付いた大きな自動ドアが開き、太陽系を表現したというガラス張りの三角ドームに入ると、そこはまるで別世界。「手でふれて知る科学」という触込みに、こじんまりとした施設を想像していたが、とんだ見当違いで、科学技術館、自然館、産業館、プラネタリウム、セミナールームなどを併設した大規模施設だった。

自然館は「宇宙のはじまり」からスタート

ガリレオとニュートンがお出迎え

ゴージャスな展示室

展示室はまるで高級ホテルを思わせる造りだ。その中でうなり声を上げながらリアルに動く恐竜ロボットとの対比が、何とも面白い。各コーナーの展示にも分かりやすい工夫がなされているが、費用も労力も相当に掛かったのではないか、などと、要らぬ心配をしてしまう程、贅沢な造りものばかりだ。

絶妙な動きと音が本物を思わせる等身大の恐竜ロボット

地元愛媛県の展示コーナー

県内の地質や動植物の展示も充実している。有史以前の化石標本から、絶滅した動物たち、現在のいきものを網羅する内容で、ここをじっくり見るだけでも数時間は掛かるだろう。特に、愛媛県宇和島市で最後の個体が捕獲され、県獣にも指定されている「ニホンカワウソ」の展示に力が入っていた。2012年に絶滅種指定をされた後にも、多数の目撃情報が寄せられており、生存の可能性も探る内容になっている。

愛媛県内で発掘されたナウマンゾウの化石標本

愛媛県内の多様ないきものが展示されている

愛媛県で最後の個体が確認された「ニホンカワウソ」コーナー

科学は触れて知るのが一番

子供たちは「科学技術館」が一番面白いと感じるかもしれない。何しろ本格的な実験装置の数々が溢れかえる、巨大なおもちゃ箱のような場所で、一日居ても飽きずに過ごせるのではないだろうか。写真で紹介はするが、何しろ手で触れないと分かりにくいものばかり。是非子供たちに訪ねて体験してもらいたい。

科学技術館は「宇宙開発」からスタート

物理の実験コーナーで加速度を体験

電磁コイル発電を体験

おなじみのプラズマボール

変わり種万華鏡で不思議体験

音波発生装置で波長の違いを体験

発電方法の違いを知ることができるエネルギーコーナー

鉄球がさまざまな仕掛けをクリアして降りてくる巨大なピタゴラ装置

産業振興にも力をいれている

愛媛県の基幹産業、伝統産業を紹介する産業館

交通産業コーナーには松山の坊ちゃん電車が展示していた

実際に動かすことが出来る可変角スクリューの展示

投光と3D映像が融合したハイブリッド・プラネタリウム

愛媛県総合科学博物館

駆け足で紹介した「愛媛県総合科学博物館」だが、実際に見学していても、あまりの展示物の多さに、後半は思考が追いつかない程だった。もしも訪問される方がいたら、開館時刻に合わせて入り、半分を観終えたら館内のレストランで昼食を食べ、残り半分を夕方まで掛けてじっくり回るぐらいの余裕を持った時間配分が必須だろう。

明日は愛媛県を離れ、“うどん県”香川へ入ります。
どんな出会いが待っているのか、おおいに楽しみです。



カテゴリー: ECOMISSION2013,愛媛県

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