6月 18日 2013

日本初の原発で使われていたタービン

日本初の原発「東海発電所」で使われていた低圧タービンローター

1966年(昭和41)に、国内初の商業用原子力発電所「東海発電所」が茨城県東海村に完成した。その後、東海第二発電所が作られ、2,000億kWhを超える膨大な電力を首都圏に供給し続けて来た。福島第一原発の事故以来「保守点検中」として停止している東海第二発電所に隣接する東海テラパークを訪れ、原子力発電を考えてみたい。

東海テラパークは原子力発電を分かりやすく紹介するための施設として、たくさんの来場者を受け入れてきたが、現在は個人の入場を制限していることもあり人影は皆無だ。入場ゲートで警備の方に事前予約済みである事を告げると、駐車場へ誘導された。

係の方のお出迎えで館内へ。まずは、研修ルームのような場所で原子力の解説をしていただいた。ナーバスな時期だけに慎重に言葉を選んで話しているのか少し固い。お互いに腫れ物に触るような“ぎこちなさ”に嫌気がさして、思わず本音が口をついて出た。

「私たちが今日この場所を訪ねた目的は、原子力というものを発電方法のひとつとして客観的に知りたいからで、中傷のために来た訳ではありません。」

一瞬、凍り付くような間があったものの、すぐに表情が和らぎ会話が弾むようになった。それからは原子力発電の仕組みについてはもちろん、津波被害の状況、事故後の安全対策、国内初の原子炉解体時の苦労話しなどを、とても熱心に話していただいた。

直径・長さ約1センチメートルの燃料ペレット

直径・長さ約1センチメートルの燃料ペレット

1センチメートルに秘められた膨大なエネルギー

案内係の女性からメンバー全員に1本ずつボールペンが配られ、その透明部分には1センチぐらいの黒い棒状の塊が入っている。

「ここに入っているのは、原子力発電に使用する燃料ペレットの模型です。燃料ペレットとは、核分裂を制御しやすい状態にするために、核分裂しやすいウラン235が3~5パーセント、ウラン238が95~97パーセントに混合したものを円柱形に焼成したものです。」

どの位エネルギーを発生するのかたずねると、この小さな燃料ペレットひとつで一般家庭8〜10ヶ月分の使用量を発電できるという。実際に原子炉に入れる場合は、このまま放り込むわけではなく、中性子と反応しにくいジルコニウムという金属の筒に350個の燃料ペレットを入れ、その筒を9本×9本束ね、さらにそれを764束まとめたものが燃料集合体となり、原子炉に挿入される。

764本×81本×350個=21,659,400個

この2千万個を超える数の燃料ペレットが生み出す電力は110万kWhにもなる。

安全が揺らいでしまった今、この数値をどう捉えるかは難しいが、40年以上の長い間、原子力発電を続けて来た事は紛れも無い事実だ。これから先の判断を誤らないためにも、エネルギーについての知識をさらに深めたいと思いながら、原発発祥の地、東海村を後にした。

参考:他の発電方法1基あたりの数値

火力発電 40万kWh(四国には世界最大の105万kWhがある)
水力発電 35万kWh(最大級)
風力発電 1,500kWh(ローター90m最大値/平均600kWh)
地熱発電 1,300kWh

東海テラパーク訪問



カテゴリー: ECOMISSION2013,エネルギー,茨城県

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